「ラバーストラップって最低でも100個からじゃないと作れないんじゃ…?」というイメージがある方も多いのではないでしょうか。
この記事では、ラバーストラップ1個から制作できる印刷所を調査し、料金・納期・品質を比較しました。
結論から言うと——
- 印刷タイプなら1個から作れる
- 本格的な成型タイプは最低10〜15個から対応
というのが現実です。以下で詳しく紹介します。
本格ラバーストラップは1個から作れない?印刷タイプと成型タイプの違い
ラバーストラップには大きく分けて「成型タイプ」と「印刷タイプ」の2種類があります。まず押さえておきたいのは、本格的な成型タイプは1個から作ることがほぼ不可能という点です。
成型タイプ(本格ラバーストラップ)
アニメ公式グッズなどでおなじみの、色ごとに段差があるソフトPVC製の半立体ストラップです。製造には専用の金型(モールド)が必要で、そこに色ごとにPVCを流し込み、硬化させて仕上げます。
金型製作費は数万円単位に及び、工程も手間がかかるため、最低ロットは50〜100個〜が一般的です。1個だけ発注するのはコスト面で現実的ではなく、個人が「1個だけ欲しい」と思っても断られてしまうのが通常です。
印刷タイプ(1個から対応可能)
一方で、近年普及しているのが印刷タイプのラバーストラップです。こちらは既製のラバー土台(丸・星・ハートなどの定型形状)にフルカラーUV印刷を行う方式で、金型を作る必要がありません。データを入稿すればそのまま印刷できるため、1個からでも制作可能で、価格も手ごろ。短納期で完成品が届く点も大きなメリットです。
違いのまとめ
- 成型タイプ:立体感・高級感が出るが、1個では不可。最低10個以上の小ロットが限界。
- 印刷タイプ:立体感はないが、フルカラー表現が可能で、ラバーストラップを1個から制作できる唯一の方式。
ラバーストラップを1個から制作したい場合、実際に可能なのは印刷タイプを指すことがほとんどです。
成型タイプを求めるなら、最低でも10個以上の小ロット対応サービスを探す必要があるため、その点を理解した上で業者を選ぶことが重要になります。
1個から制作できる印刷タイプの代表的な印刷所
ラバーストラップを1個から制作したいと考える場合、最も現実的な方法は印刷タイプを利用することです。
金型を必要とせず、既製のラバー土台にフルカラーでデザインを印刷する方式のため、個人でも少数から気軽に注文できます。ここでは、国内で実際に「1個からOK」と明記している代表的なサービスを紹介します。
MYDOO(まいどぅー)|定型ラバーキーホルダー
- 価格:1個¥320〜(30個¥300/100個¥260)
- 送料:別途(ネコポス・宅配便対応、注文時算出)
- 納期:平均5営業日前後
- 仕様:硬めのPVC土台にフルカラーUV印刷。丸・ハート・星の定型形状。OPP個包装。
- 特徴:最安クラスの単価と短納期で、試作や小ロット発注に向く。
口コミでも「少数でも単価が安い」「スタッフ対応が丁寧」と高評価を得ており、“とりあえず1個試したい人”に最適な選択肢と言えます。
ME-Q(ヨツバ印刷)|ラバーキーホルダー
- 価格:1〜9個は¥950/個(10個以上で段階的に値下げ)
- 送料:全国一律¥550前後(送料無料キャンペーンあり)
- 納期:最短4営業日出荷
- 仕様:硬めPVC土台にフルカラーUV印刷。丸・四角・ハート・星・ユニフォーム型など形状豊富。無料ボールチェーン付き。
- 特徴:形状バリエーションが多く、仕上がりの安定感も強み。イベント直前でも頼みやすい。
口コミでは「色の再現性が高く、発色がきれい」「短納期で仕上がるのが助かる」と評価されており、デザインの自由度や仕上がりの安定感を重視する人におすすめです。

結局いくら?ラバーストラップを1個から制作した場合の料金表
ラバーストラップを1個から制作したい人が一番気になるのは、最終的に支払う金額がどのくらいになるのかという点でしょう。本体価格だけでなく送料を含めた総額を把握しておくことで、予算感や業者選びの基準がはっきりします。
以下では代表的なサービスの「1個注文時の総額イメージ(首都圏想定)」をまとめました。
- MYDOO:本体¥320+送料(ネコポス目安)≒700円台で着地
- ME-Q:本体¥950+送料¥550前後≒1,200円前後。最短4営業日出荷の早さが魅力
1個だけ作る場合、送料の比率が意外と大きくなります。MYDOOは「できるだけ安く1個試したい」人に、ME-Qは「多少高くても形状の自由度や短納期を重視したい」人に向いています。
次に、代替案として成形タイプの本格的なラバーストラップ印刷所について解説します。
ラバーストラップを小ロット(10〜15個〜)で制作できる成型タイプの印刷所
ラバーストラップを本格的な成型タイプで制作したい場合、1個からの注文は不可能ですが、10〜15個から対応可能な印刷所が存在します。
これは通常の100個以上ロットに比べて大幅に少ないため、試作品や小規模な頒布に利用できる貴重な選択肢になります。
イズム(ISM)|10個からのPVCラバーキーホルダー
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最小ロット:10個〜
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納期:約2〜3週間
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方式:ソフトPVC成型(多色成形)
国内でも数少ない「10個から対応」を明記している業者。蓄光やラメなど特殊加工にも対応可能で、同人や個人用途で「少数でも公式風の質感を実現したい」というニーズに合います。

HotMobily(ホットモバイリー)|特別プランで10個対応
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最小ロット:通常100個〜、ただし特別プラン時は10個9,900円〜
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納期:約2週間〜
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方式:ソフトPVC成型
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特徴:通常は大ロット専用ですが、不定期に実施される「10個プラン」が利用できれば、成型ラバーストラップを最小ロットで試作可能。ただし実施時期に左右されるため、必ず事前確認が必要です。
オリラバ(ORIRABA)|15個からのラバーストラップ制作
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最小ロット:15個〜
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納期:約3週間〜
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方式:ソフトPVC成型
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特徴:「15個制作OK」と公式に明記。価格はデザインや色数によって変動するため、見積り相談が前提です。少数ながら公式風のラバーストラップを制作したい人に有力な選択肢でしょう。
注意点
- 成型タイプは完全な1個から制作は不可。必ずロットが必要。
- 10〜15個対応の業者は国内でも極めて少数で、上記3社が代表格。
- 特にHotMobilyの「10個プラン」は期間限定なので、利用する場合は事前に実施状況の確認が必要です。
成型タイプのラバーストラップを小ロットで制作したいなら、イズム(10個〜)・HotMobily(特別プランで10個〜)・オリラバ(15個〜)のいずれかを検討するとよいでしょう。
ただし、いずれにしても小ロットの場合は単価が2000円〜程度になってしまう印象です。
ラバーストラップを1個から制作するときの業者選びのコツと利用シーン別おすすめ
ラバーストラップを1個から制作できるようになったとはいえ、どの業者を選ぶべきかは目的によって異なります。
ここでは、選び方の考え方と利用シーン別のおすすめを整理します。
コストを優先するか仕上がりを優先するか
最初に考えるべきは「安さを取るか、仕上がりの美しさを取るか」です。とにかく低コストで試してみたいなら、MYDOOが適しています。1個あたりの価格は320円からと安く、送料を含めても700円台で済むため、試作や推し活の個人利用に向いています。
反対に、多少高くても発色の安定感や形状の選択肢を重視するのであれば、ME-Qが候補に挙がります。1個950円前後と割高ですが、豊富なフォーマットと高品質な印刷で安心して任せられます。
印刷タイプか成型タイプかを見極める
次に考えるべきは「印刷タイプ」と「成型タイプ」のどちらにするかです。
印刷タイプは金型不要で1個から制作できる唯一の方式で、初心者や個人の利用に最適です。
一方で、公式グッズ風の半立体仕上げを希望する場合は成型タイプしか選択肢はなく、その場合は10個以上の小ロットから対応しているイズムやオリラバを利用する必要があります。
納期をスケジュールに合わせる
業者選びで見落としがちなのが納期です。印刷タイプのサービスは短納期に強く、MYDOOなら平均5営業日、ME-Qなら最短4営業日で出荷されます。
対して成型タイプは最低でも2〜3週間を要するのが一般的です。イベントや頒布会に間に合わせたいなら印刷タイプ一択ですが、余裕があるスケジュールなら成型タイプにも挑戦できます。
ラバーストラップ制作の基本の流れ
ラバーストラップを1個から制作するのは難しそうに感じられるかもしれませんが、基本的な流れを知っておけば初心者でもスムーズに注文できます。
ここでは、印刷タイプを中心に「デザイン準備 → 注文 → 製造・発送 → 納品チェック」の一連のステップを解説します。
① デザインを準備する
まずは制作したいラバーストラップのデザインを用意します。イラストやロゴをそのまま使うこともできますし、手描きのイラストをスキャンして加工する方法もあります。
多くのサービスではPSDやAI形式のテンプレートが配布されており、それに沿ってデザインを配置します。印刷タイプであれば、画像をアップロードするだけで発注できるケースもあり、初心者でも扱いやすいのが特徴です。
② 業者サイトで注文する
デザインが完成したら、業者の公式サイトから注文手続きを行います。商品を選び、サイズ・形状・数量を指定し、データを入稿します。
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MYDOOのように画像ファイルをアップするだけで済むサービス
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ME-QのようにWebシミュレーター上でプレビュー確認ができるサービス
など、操作方法は業者によって異なります。注文確定時には送料・支払い方法も必ず確認しておきましょう。
③ 製造と発送
入稿が完了すると、工場での製造がスタートします。印刷タイプであれば、数日〜1週間ほどで印刷・カット・個別包装まで仕上げられます。サービスによっては「OPP袋入り」が標準となっており、イベントや販売用にもそのまま使える状態で届きます。発送方法はネコポスや宅配便が一般的で、出荷時に通知メールが届く業者もあります。
④ 納品後に仕上がりを確認する
商品が届いたら、すぐに仕上がりを確認しましょう。色味が想定とずれていないか、印刷ズレがないか、金具部分に不良がないかをチェックします。もし大きなミスがあれば、写真を添えて業者に連絡すれば再制作や交換対応をしてくれる場合もあります。
このように、ラバーストラップを制作する流れはシンプルです。特に印刷タイプを選べば「デザインを用意してアップロード → 注文完了」という手軽さで、初心者でも安心して挑戦できます。
ラバーストラップを1個から制作できるサービスは、印刷タイプを中心に広がってきました。
金型不要で手軽に試せるため、初心者や個人利用には最も現実的な方法です。
一方で、多くの人がイメージする本格的な成型タイプは、いまだに10〜15個からしか対応できず、単価も高めです。小ロット対応の業者は存在するものの、「1個から成型タイプを作る」のはまだ難しいのが現状といえます。
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