この記事では、クリスタの線画抽出の手順を説明します。
クリスタの線画抽出機能は、手間を省きながらも高品質な線画を生成できるため、特に漫画制作の背景を描写する際にとても役立つ機能となっています。
大きく二つに分けて、画像から線画を抽出する方法・3Dモデルから線画を抽出する方法について詳しく解説します。
注意点として、この機能はCLIP STUDIO PAINT EXのみに搭載されている機能となっています。
さらに、クリスタのPROバージョンでも似たような機能を利用できるため、こちらも併せて紹介します。
クリスタの線画抽出機能を活用することで、作業効率を大幅に向上させることができるので、ぜひ活用してみてください。
クリスタで画像を線画抽出する
初めに、クリスタで画像の線画を抽出する方法をご紹介します。
(※この線画抽出機能はEXのみの機能です)
①まず画像を用意します(写真はフリー素材を使用しています)
レイヤープロパティ>左から2番目をクリックします
②クリックすると、以下のような状態になります。
これはプレビューの状態なので、レイヤープロパティ>レイヤーのLT変換を実行を押します
③レイヤーのLT変換が実行されました!
線画・トーンのレイヤーが自動で追加され、簡単にトーン付きの画像が完成します。
以上がクリスタで画像の線画を抽出する方法でした。
プレビューの時点で色々な調整ができるので、各項目を調整しながら自分の絵柄に合う線画を作成しましょう。
続いて、クリスタの3Dモデルを使用した線画抽出の方法をご紹介します。
クリスタの3Dモデルを使用して線画を抽出する
クリスタの3Dモデルを使用して線画を抽出する方法をご紹介します。
①まず初めに、3Dモデルの読み込みを行います。
クリスタのアセットページからさまざまな3Dモデルをダウンロードすることが可能です。
3Dを配置したら、レイヤープロパティ>左から2番目の線画抽出ボタンをクリックします。
②画像と同様に、プレビュー画面が表示されます。
レイヤープロパティ>レイヤーのLT変換を実行 をクリックします。
実行したものがこちらです。
線画とトーンレイヤーが作成され、リアルなモノクロ画像が簡単に完成します。
このトーンレイヤーを削除すれば、線画のみを残すことも可能です。
③線画の閾値調整について
レイヤープロパティ>エッジ閾値 の値を変更すると、線画の密度を調整することができます。
数値を大きくするとより輪郭線のみを描いたような単純な線画になるので、手描きのイラストとも馴染みやすくなります。
このくらい単純にした線に加筆を行うことで、より手書き感のある画像を作成することができます。
以上がクリスタの3Dモデルを使用した線画抽出の方法でした。
最後に、クリスタPROで線画抽出する方法をご紹介します。
クリスタPROで線画抽出する
クリスタの線画抽出機能は、CLIP STUDIO PAINT EXのみで使用できる機能です。
ですがEXは年額も少し高いですし、同人誌など長編漫画を描く際に便利な機能が多いので、PROのまま使用している人も多いかと思います。
ここではクリスタPROで線画抽出する最も簡単な方法をご紹介したいと思います。
それは、オートアクションを使用することです。
私がEXに移行する前に実際にPROで使用していたオートアクションは、以下のものです。
ダウンロードしたオートアクションをクリスタにインポートし、実行します。
EXの線画抽出までの精度は難しいですが、トーンなどを使用して加筆しながら背景として使用することができます。
この記事では、クリスタの画像および3Dモデルから線画を抽出する方法について解説しました。
線画抽出機能は手軽に高品質な線画を生成できるため、作業効率が大幅に向上し、創作の幅が広がります。
画像からの線画抽出では、レイヤープロパティを活用し、簡単に線画とトーン付きの画像を作成できます。
また、3Dモデルからの線画抽出では、モデルの配置や閾値の調整が重要です。
クリスタEXに切り替える際の参考にもなれば幸いです。